信濃の味・野沢菜漬け 懐かしいお母ちゃんの味
 
雪国の冬支度は周りの山々が白い帽子をかぶるとお菜漬けの準備が始まります。   
   
 
まず、お菜採りです。お菜を左手でおさえ、紫色の蕪の際から包丁で一気に切ります。

 そしてひと回り葉を取り除きながら蕪部分をきれいに山型にカットし整えます。
 すべ縄に置き、繰り返して山になったら一束出来上がりです。およそ8キロ束にしますが15束採ります。
 この作業は父ちゃんと2人で半日かかります。

 次はお菜洗いです。これは母ちゃんの仕事です。
 今は使わなくなった浴槽を利用し、1株ずつ洗います。
 株の切り口周りと茎の下中側に指先をいれ泥を落としして葉先までつまみ洗い、
 隣のおけで水をかけ流しながら仕上げ洗いをします。水をきり一束分ずつ仕上げます。
 これでやっとお菜漬けになります。

 次は父ちゃんの出番です。
 1束を半分ずつ株側を桶に当て交互にらせんに回しながら並べます。
 その時、一段ごとに天然塩・黒砂糖・玄米酢・醤油[国産大豆・天然塩]・鷹の爪・昆布などを振り
 最後に35度ホワイトリカーを桶周りから流し込み漬け込み完了です。

 そして重石です。力仕事も父ちゃんが頼りです。
 石臼を2個・石臼より大きな石を2個、崩れないようにバランスよく置きます。
 水の上がり具合をみながら1つずつ減らして、お菜が漬水から出ないように気をつけながら
 1ヶ月ほど置きますと食べられます。お菜から辛味が抜けべっ甲色になるころには、
 まわり一面白い雪に埋もれます。
 漬け水の表面が凍り、出すときは気合を入れて手を入れます。

 氷の狭まったお菜をお茶うけに、こたつにあたりながら飲むお茶は最高に美味しく、何杯もすすみます。
 
 我が家初冬の一大行事です。
 
    
 
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